■ 暖かい春を待つヴィブラート(2024年4月14日) ■


「ふきのとう」が誇らしげに顔を出し始め、春を感じさせてくれる自然の素晴らしさに感謝で心が満たされていくような季節となりました今日この頃、いかがお過ごしでしょうか? 私が現在おります北国にも雪はほぼ無くなり、たくさんの緑が生き生きとたくましい姿を見せております。

とは言ってもまだまだ朝夕は肌寒く、自作曲の簡易録音のための伴奏をお願いしている方のお宅が木造建築の一軒家で、ご使用の暖房が煙突のない石油ヒーターのため私がそこに行くことが出来ずにおります(一酸化炭素が出ますので)。それで暖かくなるまで待たなければならないことから、なかなか簡単な録音でさえ思うように進まずもどかしいなか、3月末に新しいタイプのヴィブラートを発見致しました。

「ヴィブラート」とは「振動する」という意味で、ひとつの音がわずかな音程で動くこと、音の高さを細かく上下に震わせる技巧のことです。声や管弦楽器などで自ら音程を作る演奏家はほぼ例外なく演奏に取り入れているもので、これは音色に直接関わる大変重要な要素であり、各演奏家の個性やその音楽表現に直結していると言っても過言ではありません。

rabbit ヴァイオリンの場合、一般的に習うのは、腕からかける「腕ヴィブラート」、手首からかける「手首ヴィブラート」、そしてそれ自体では使わないけれども指を使う「指ヴィブラート」というものが存在し、以上3種類を混合させて使う、というようなことかと思います。少なくとも私は日本でもイギリスでもフランスでも、そのように教わりました。

ただ、私の場合は「どのように」、すなわち練習方法や、正しいと思われるヴィブラートのかけ方を習った覚えがなく(唯一フランスでG先生に習った方法「ヴィブラートは力こぶに力を入れて硬くすることで行う」というのは絶対に違うであろうと思った以外ですが)、実際には自分で考えた適当な方法でなんとか間に合わせていたため、ヴィブラートの時に「指も動く」ということを独学で学んだのはほんの6年前のことでした。現在はインターネット上にたくさんの「レッスン動画」があり、無料で!いくらでもこのような基礎的なことを学ぶことが出来る時代となりましたが、私の場合はそれらを見つけることさえ出来ずに(といいますか、このような情報がインターネット上に溢れかえるようになったのはほんのここ数年のことだと思います)、昔の上手な演奏家の方々がどうやっていたのかをじっと観察することで、「そうか、この人たちはみんな”指も”動かしているのだ」ということを発見しました。

そして様々な奏法変更に伴いその都度手の使い方が変ったためヴィブラートもそれまでの方法では通用しなくなり、毎回別の方法を考え出しては出したい音を出せるように工夫して参りましたが、今ひとつ、例えば食べ物で言うなら「激辛」のようなといいますか、強烈な激しい感情を表すヴィブラートが使えるようになる必要があると感じておりました。言い換えれば、音楽の持つ激しい情熱に私の手がついて行かなかった、ということでもあります。同時に数週間前にあるところでバッハを演奏させていただいた時に早速使ったような、その逆の深い内面的な感情を表すための全てを「抑えた」ヴィブラートもまた必要でした。

そこでふと発想の転換で、今までとは全く別の方法で音を揺らす方法を思いつき、只今特訓中です。5月半ばの小さなプライヴェートコンサートや、自作曲の簡易録音のための伴奏をお願いしているピアニストのおうちが暖かくなる頃までにこの新しいタイプのヴィブラートも自由に使いこなせるようになるよう、全力で練習に励みたいと思います。

もし幼少期からこのような教育を受けていたなら、と思うこともなきにしもあらずですが、むしろ私の場合は「自分で探しながらの発見・実験」を繰り返して行く方がよほど楽しい訳ですから、出だしが悪かった(空手の先生からヴァイオリンを習い、それは全く音楽教育という感じのものではなく、「伊藤さんは趣味でやるように」と言われて誰一人伊藤光湖が音楽に進むなどとは想像したこともないままピアノやソルフェージュなどの音楽教育も一切受けることなく高校3年生になった)お蔭でたくさんの誰も教えていないような型破りなことも自由に行える楽しみがあることに感謝致しております。

そしてもうひとつ、現在このように健康で練習に励むことが出来ておりますのはひとえに、これまでお世話になりました全ての皆様(中でもとりわけ火災後特別お世話になりました命の恩人の皆様)、演奏をおきき下さる皆様(特にお忙しい中わざわざ演奏会場にお越し下さった全ての方々や、CDをご購入下さった全ての方々、21万回以上も有料配信をご利用下さった全ての方々、YouTubeなどの無料配信もご利用下さる全ての方々)、そして暖かい大きな心で見守って下さっている全ての皆様のお蔭でございます。改めて心より深く、感謝申し上げます。皆様がどうかお元気で幸せでありますようにお祈りさせていただきます。


伊藤光湖


追記:このページをお読み下さっている私の大切な愛する皆様に是非ともご活用いただきたいのが『「救い」への招き 』の7ページ目です。WHOやFEMAの勇敢な内部告発者の方達が知らせて下さっている「2024年5月」がいよいよ目前に迫って参りました今日この頃、社会の流れは今後どのようになっていくのでしょうか。親愛なる皆様が将来天の御国で神様の豊かな祝福に包まれながら幸せに永遠の時を過ごすことが出来ますように。

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