■ 「 二次被害 」(2019年10月12日) ■


本当に不思議なことに、私は2017年6月30日に私ども家族に降りかかった、マッサージチェアの自動発火による火災でほぼ絶対に助かる見込みのない状況を生き残った、すなわち紙一重で死ぬところだったにも関わらず、火災そのものの、あの凄まじい体験によるPTSD(心的外傷後ストレス障害)はなぜか驚くほど少ないのです。現場当時の記憶は鮮明に残っておりますし、あれほど重症の「痛い目」にあったにも関わらずです。

しかしその後で周りの方々との関わりによって起った様々な事柄によるPTSDは、何年経っても消えることのない巨大な「人間不信・人への恐怖」となって私の人格を根本から変えてしまったようです。

最近になって、これを「二次被害」と呼ぶことがわかりました。

当事者でさえ事件の何年も後まで知らなかったことですから、恐らく一般的にも知られていないことではないかと思いますので(だから何年経っても繰り返され、二次被害はいつまでも続くのでしょう)、少しでも誰か苦しんでいる方のお役に立てればということでご紹介致します。

以下、「二次被害」に関する情報です。


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□ 被害者をさらに追い詰める周囲の対応

トラウマ治療の専門家:「被害者は、みんなもう苦しくて泣き叫んで外来に来られるかっていうと、決してそんなことはなくって、もう感情がなくなってしまってすごく淡々として。でも頭はちゃんとしてるから、ものすごく合理的で賢い人みたいに見えてしまう。そうじゃなくて、それはショックの表れなんです。あるいは、もうなかった事にしたいために『何でもなかった』って言ったり、何も話せなかったりっていうような感じですね。本人もどうしていいか分からないし、自分の状態がよく分かっていないことが多いんですが、それが『症状』なんです。こうしたことを知らないと、周囲の人はなかなか分かりにくいっていうこともあるんだと思うので、ぜひ知ってもらいたいなと思います。」(Ksさん)

「被害に遭って正常でいられる人なんていない」というKsさん。当事者であるYjさんも「冷静に見えるのは、その冷静さを取り繕って自分を保っているから。」と言い、被害に遭った人たちが、そうしないと自分を保てないくらいのギリギリ状態で生きていることを知ってもらいたいと訴えました。


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□ 犯罪被害者相談、二次被害のない対応を

県犯罪被害者支援コーディネーターのKyさんが講演し、心ない言葉や問い掛けによる「二次被害」を防ぐよう呼び掛けた。

Kyさんは、犯罪によって命やけが、金銭を奪われる一次被害と、周囲による配慮のない声掛けで傷つけられる二次被害があると説明した。「興味本位の質問や〜(中略)〜言葉は(被害者を)傷つけてしまう。」


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□ 横浜市 「被害者をさらに傷付けないために〜二次的被害を与えない関わりを〜」

二次的被害の中でも、周囲の人からの事件、事故に対する好奇の目や詮索は、もっとも被害者等を傷つけます。


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以下のサイトが、非常に参考になります。

災害支援者ガイド 〜体と心のケア〜

知っていますか?二次被害のこと


伊藤光湖


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