■ 両親合同メモリアルでのご挨拶 ■


以下の文章は、2017年9月14日 札幌パークホテルのチャペルにて開催致しました「 伊藤一雄 ・ 伊藤龍子 合同メモリアル(お別れの会)」での、伊藤光湖によるご挨拶の部分を、録音から文字におこしたものです。この音声はこちらのページ(「 伊藤一雄 ・ 伊藤龍子 合同メモリアル ( お別れの会 )」音声とお詫び)よりおききいただけます。


皆様、こんにちは。本日はお忙しい中、「伊藤一雄・伊藤龍子 合同メモリアル(お別れの会)」にご参列下さいまして、誠にありがとうございます。6月30日未明、一雄・龍子そして私3人が住んでおりました札幌の実家が火災に遭いまして、その結果、伊藤一雄、伊藤龍子が亡くなり家が全焼致しましたが、私だけが生き残ったという次第でございます。

まずは、この、今回の火災によりまして、皆様に多大なるご迷惑とご心配をおかけしましたことを、心より深くお詫び申し上げます。本当に、大変申し訳ございませんでした。

今回の火災につきまして、簡単な説明をさせていただきます。私の感覚では6月29日の夜遅くといった感覚、夜12時30分頃でしたので、正確には2017年6月30日未明の約12時半となります、私だけが起きていて、2階の自分の部屋で仕事をしていた時に、臭いで火災に気が付きました。私鼻が良いので、ちょっと化学薬品の燃える感じの臭いがあったので、全速力で下に降りました。階段は一つしかないんですけれどもその階段を通って下に降りましたところ、その階段を降りたところから斜め前にですね、あの和室、その出火元なんですけれども、和室がありまして、その角に、和室の角のところにマッサージチェアが置いてあるんですけれども、そのマッサージチェアの座面ね、こう座るとこ、座るとこですね、座面のところから、こういう感じでこう、ちょっとキャンプファイヤーみたいな感じで火が上がっているのを目撃致しました。従って私が今回の火災の第一発見者でございます。

で、あまりにもあり得ない光景なので2秒くらい「…」てこう見てたんですけれども、その時の様子は、こう、パチパチ、私耳がいいので音にはすごく敏感なんですけどこう「パチパチパチ」12時半ですから「しーん」としたところでパチパチパチってちょっとなんかものが燃える音がしているだけで、あの、そのマッサージチェアというのは非常に古いので、スイッチがオンになっていて作動している時っていうのは「ウイーンウイーンウイーン」て結構大きな音がするんでございます。でそういう音は一切せず、しーんとした中でパチパチパチとこう火が燃える音だけがしておりました。

で、先ほどキャンプファイヤーみたいな感じと、結構大きかったんですけれども例えば仮にバケツ3杯の水が今すぐ手元にあれば、私でも消せそうな感じ、もしくは「消防シート」っていうかね、こうがばっと何かかぶせるようなこう、火を消せるシートがあれば、私でも消せそうな感じの火に見えました。

けれどもそういったものは手元にないと、で、水を汲んでいる間に火が回る方が絶対速いだろうという勢いの炎を私が目撃しましたので、まずは両親を起こさねばと思いまして、でまず父、そして次に母を起こすのに成功したんですけれども、その後私が119番通報をしていた時に、あっという間にその間に、何秒かなんですけれども、数秒の間にあっという間にですね、こう家全体に火が回ってしまいまして、で結果として伊藤一雄、伊藤龍子は二人とも一酸化炭素中毒で意識を失ってしまい、逃げることが出来ませんでした。

でなぜか私は龍子と同じ部屋にいたにも関わらず、意識がなくならず、で窓を開けたので、そこから熱風にあおり出されるようにして窓から飛び下りました、2階の窓から飛び下りました。けど実際には、正確には、言いますと、木に飛び移ったら折れたという感じでございます。非常に細い枝に飛び移ったので、そのままぱっと折れまして、要するに2階の高さからコンクリートの下の地面に落ちたけど、なぜか生き残ったという状況でございます。

私が病院に運ばれました時は、あ、皆さんたぶん、たぶんご存じないと思うんですけれども、火災の時の煙ってですね、熱いんでございますよ。ただ白いとか黒いとか有毒ガスが入ってるとかね、あとは一酸化炭素中毒になるとか、そういうことだけじゃなくて、ま視界が見えなくなるとかだけじゃなくて、熱いんです。でそういう中にいて一生懸命私、龍子に声をかけていたもんですから、必死にそういう中でしゃべるとですね、「気道熱傷」っていうんですけどその、ま鼻、喉、そして気管と肺、私の場合は肺の奥まで真っ赤に焼けただれて、その上に真っ黒けに肺の下のところまで煤がついているという状態、そして当然意識を失った龍子と同じ部屋にいたわけですから私も重度の一酸化炭素中毒という状態で、札幌医科大学の高度救命救急センターというところのICUといって、まぁ集中治療室にしばらく入院をしておりました。

であの、入院中っていうのはこう、全身管だらけでですね、こうベットにはずさないようになんですけどこう、手縛られて、こうなんか狂犬病の人みたいにこうなんかこういう状態でずーっとしばらく何日か寝なかったんですけれども、その間ずーっとぐるぐるぐるぐる、頭の中を駆け巡ってずっと考えてたのは、ひたすら「なぜだ?な、なぜだ?なぜだ?」もうこればっかり3日間くらいこう寝ないでこうずーっとこう目を開けたままずーっと考えておりましたけれども、当然答えはないわけです。

で実際にプロの消防の方がもちろん現場を調べて下さったんですけれど、まぁ焼け過ぎちゃって わかんないっていうのもあると思うんですが、何をどうやったらですね、その止まってるマッサージチェアから火が出るのか、何をどうやったらマッサージチェアが燃えるのかっていうのは、わからないらしいんですね。で結局、謎の自動発火というのが火災原因ということになっております。

でここで強調したいのはですね、まぁ某、3社くらいですけれども、某報道機関によりまして流された偽りの情報、「コンロから出火」という偽りの情報なんですけれども、これはあの当然ですが私第一発見者として、見たのはマッサージチェアですから、マッサージチェアからっていうことさえ、一言も通報した時は言っておりません。ただ、「火事です、来て下さい」と住所と名前を言っただけでございます。

で当然今回の火災は、コンロとは一切何の関係もない、マッサージチェアの自動発火による家が全焼という火災であるということだけは強調させていただきたいと思います。

で次に、その「なぜだ?」っていってもわかんない、で次に一生懸命考えたことは、「さぁ、両親の魂はどこへ行ったのか」でございます。これはクリスチャンの方が聞くとえっ?て思われると思うんですけれども、まずですね、聖書には、イエス・キリスト、神の御子として来られたイエス・キリストという方を信じる信仰による義ということが書いてあります。で我々3人ね、あの一雄、龍子、私光湖ね、3人の信仰というのは、全宇宙の創造主、創造者である方を崇拝するという信仰でございます。この方は一体どういう方かといいますと、要するに、「一番偉い方」でございます。

神々とかですね、あのいろんな世の中宗教というのがございまして、そして神々というのもいると、え聖書にもそれは書いてありますからいると、ところがですね、全てを造られた方っていうのは、ひとりっていうと人間みたいですからあれですけど、一名なんですよ。他は、どんなに神々と言ってても、造られた「被造物」なので、造った方にはかなわないんでございます。まぁ偉いんでしょう、神様ですからね、だけど、でそういう神様をみなさんいろんな宗教、あの崇拝してらっしゃってそれは全然別にどうぞって感じなんですけど、だけど私たち3人は、要するに、神様の大元締め、一番偉い方、会社で言えば社長、あ会長ですか今は、ね、一番偉い方を崇拝するという信仰でございます。そして、その一番偉い方が決めた人類の救済方法、要するに我々人類の罪というものを贖う方法としてご自分が決めた御子、イエス・キリストという方ですね、この方は、ちょっと説明すると長くなる、私もよくわかってないところもありますけど、要するに、神ご自身が人として人類のその罪の贖いを行うために、十字架の贖いの死というのを成し遂げて下さったと、でも復活なさったことになってるんですね、で我々はそういうことを信じると、信じることを選んだ者たちでございます。

ですから、この第一、なんて言うんですか「第一関門」じゃないですけど要するに、試験じゃないですけどその、一次試験はパス、要するに、聖書にはその「信じない者の上には」、信じないって何を信じないかと言うと「御子イエス・キリストを信じない者の上には神の怒りがとどまる」って書いてあるけど、そこだけはとりあえずクリアしているわけです。

でも、じゃぁそこだけクリアしとけばですね、あと好き勝手生きてて天国に行けるとは聖書には書いてないんでございますよ。で特に、伊藤一雄がですね、これは絶対引っかかるだろうという生活をしていた時期がございました。で、ちょっと怪しいなという時期があったんですけれども、何に引っかかるかと言いますとですね、聖書にはちゃんと「こうすれば救われます」っていうことが書いてあるんですけど、「やっちゃだめリスト」ていうのも書いてある、「こういう者は、天の御国を受け継がない」っていうリストがちゃんと書いてある、でそこにどう見ても引っかかるよね?っていうことを、一雄はしていた時期がありました。

それで、ちょうど私が日本に来る直前、だから去年の冬から今年の春くらいにかけて、そういうことを徹底的に親子3人で話し合ったんでございますよ、たまたまなんですけれども。それで、特に一雄がですね、もうびっくりの悔い改めをしまして、ほんとにその、今までのその生活というのをびっくりな、別人のようにこう変えまして、悔い改めてから生活を変えて、で神の御心に沿うような生き方に、見事に変えたばっかりだった、そして母龍子もそれなりにね「自分はその聖書の真実の神から絶対ぶれない」という信仰、そして私は私で今まで間違っていたこと、我々ね、なんせあの不完全ですから、いくら頑張っても、もうわかんないことばっかりだし、間違いだらけなんですよ。だけど、「あ違った」ってわかった時に直す、もうこれしかないんでございます。だから一生懸命聖書を読んでもわかんない、わかんないけどわかったら「あ、そういうことだったのか」って直すと、こういったことをですね、ちょうど私が日本に来る直前に、だってね、両親の、両親て私もですけどね、あの永遠、ま、70何年間地上で生きました、けれども、その先というのは「永遠」の話ですよ、「永遠を両親がどこで過ごすか」っていう、そういうもの凄い重要な話ですから私は、子供がとてもね、親に言うようなことじゃないことまで言って、でほんとに命がけで真剣に家族3人で話し合いをしたばっかりだった、で、父もそれに応えて見事に悔い改めたという直後だったので、憐れみ深いその全宇宙の創造者である神様は、今私の心の確信としてですね、その、まぁ、変なこともいっぱいやった、間違ったこともいっぱいやったような一雄、龍子という人間でも、ナンバー1)イエス・キリストを自分の主として、罪を悔い改めて自分の主として受け入れる信仰を持っていた、ナンバー2)間違ったということは直したと、一生懸命神の御心に沿う生活を、ま最後だけですけどちょっと、やってたということから、間違いなく、憐れみ深い全宇宙の創造者である方は、なんかね、「天」って言ってもいろいろあるらしいんでございます、なんか私も全然知らなかったんですけど、天ってなんかいっぱいあるらしい、その天って言っても要するに俗に言う「天国」っていってその、創造主である神様の御国って言われてるところですね、ま「天国」って言うところ、だから「地獄」じゃないところでございます、に、まぁ、温かく受け入れて下さったであろう、という強い確信が私の心の中にありますので、こうやって入院して、こうやっていたけど、状況もあまりにも悲惨ではありますけれども、皆様がお考えなようなあの悲惨な状況、心の、私の状況ではなく、何か希望というかその「あぁよかったな」って言うと変、「よかった」って変な言い方ですけど、両親は永遠に、「死から命」へと移され、移していただいて、そして天というところにきっと入れていただけたであろうという、これはもう大変な、私にとっては「ハッピーエンド」なんでございます。

そういった確信を持っているので、今までこうやってあまりにも悲惨な状況だったし、私もほんとにねぇ、痛い目にあったんでございますよ、この病院で殺されるんじゃないかと、あ治療が悪かったんじゃないんですよ、まとにかくね、ほんとにあの大変なあの、ところを通って参りましたけれども、そういった「神への絶対的信頼と感謝」があるので、私はこうして幸せに本日、皆様の前に立っております。

その全宇宙の創造主である神様への感謝と、そして、私の両親はね、最高の両親でございました。完璧って言ったらおかしいんですけれども、ほんとに素晴らしい父、いっぱいいろんなことあるんですよ、だけど素晴らしい父、そして素晴らしい母、私にとっては最高の父であり、最高の母でございました。そんな、そして全力で私をサポートして応援して、そして何不自由なく育ててくれた最高の両親への感謝を込めて、ただいまより2曲、演奏をさせていただきます。

まず最初は、ラフマニノフ作曲のヴォカリーズ、そして、続きまして「グローリーメドレー」と呼んでる曲なんですけれども、「Oh the glory of your presenceあなたの臨在の栄光」、こちらは、あ間違った、アンドレクラウチ作曲の「To God be the glory 神に栄光あれ」、そしてスティーヴフライ作曲の「Oh the glory of your presenceあなたの臨在の栄光」という2曲の賛美歌による編曲で、「グローリーメドレー」という曲を、感謝を込めて、演奏させていただきます。


( 伊藤光湖 2017年9月14日 札幌パークホテルのチャペルにて )


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